ミラドライブログ

2018.11.03更新

こんにちは、プレシャスクリニックの清水です。

私の治療経験からミラドライの治療効果を検証しています。

 

今回は病理検査をもとに治療効果について検証してみましょう。

 

私は実験的治療の目的もあったので、いろいろと条件を変えて治療を受けました。

左脇はレベル3、右脇はレベル5で1パスと2パスです。

 

左脇はレベル3、右脇はレベル5で1パスと2パス

 

傷が治って落ち着くのに3か月必要なので、治療して、3か月がたった時に、治療したところの皮膚を切り取って病理検査を行いました。

 

これは、治療した当時(平成27年)、多くのクリニックで行われていたレベル3(中間出力)で治療した左脇の皮膚です。

 

レベル3(中間出力)で治療した左脇の皮膚

色付け

 

ほとんど汗の細胞が残っています。

それに、汗の細胞の構造がまだ未熟なので、中途半端に焼けた組織が再生してきている状態だと考えられます。

よく、”施術直後は臭いも無くなって快適だったのに、3か月ごろから臭いがしだしました。”

という、治療体験をみますが、これはまさしくその状況でしょう!

”再発”とか、”効果がなかった”とかになるはずです。

 

それにくらべて

 

最高出力のレベル5、1パスで治療したところ

 

最高出力のレベル5、1パスで治療したところです。

まったくといっていいほど汗の細胞はなくなっていましたが、残念なことに1か所だけ、アポクリン腺の組織が見つかりました。

右脇のレベル5で2パス治療(繰り返し2回照射)したところ

 

これは。右脇のレベル5で2パス治療(繰り返し2回照射)したところです。

汗の細胞は見つけられませんでした。

 

完璧に治療できています。

 

やはり、最高出力のレベル5で行うと、とても効果的だというのがわかります。

 

では、1パス(1回照射)と2パス(2回繰り返し照射)の違いについて検証してみましょう。

 

レベル5で照射するとほとんどの汗腺と毛根が焼灼されます。

この病理組織から、ミラドライがうまく照射されたところは、汗腺のみならず毛根も焼灼されたことがわかります。

1パスで不完全だったところも2回目の照射で完全に焼けたと考えられます。

1パスと2パスの違いは、出力は同じなので、同じことが繰り返し行われただけです。

ミラドライの原理は電子レンジと同じなので、電子レンジでの調理と考えると、1回の調理では焼きムラが生じていたのを、もう一度調理することによって、焼きムラがなく調理できたと考えられます。

2パス治療を行うことによってやけどが生じてしまう危惧がありますが、これは、2パス治療を適切に行えば防ぐことができます。

1パスでも十分な治療効果が認めれれますが、より完璧を目指すのなら2パス治療ということになります。

 

投稿者: 元昭和大学形成外科准教授・清水祐紀