子供のワキガ・・・・子供でも臭います。
子供のワキガについてもよく相談をうけます。
なかには、ご家族が気にしすぎている方もいらっしゃいますが、診察してみると、しっかりワキガ臭がする方がほとんどです。
ワキガはアポクリンという汗の細胞の働きによって生じる病気です。
このアポクリン腺の働きが、思春期、第2次性徴になると活発になってくるので、臭うようになってきます。
では、治療はどうしたらよいでしょう?
子供の治療ですから、いろんな意味で傷つけない治療にしましょう。
いろんな意味というのは、精神面も含めてです。
思春期というのは、何かと傷つきやすい、繊細な心を持っているときです。
本人が悩んでいたら問題なく治療を勧められますが、そうでないときは、それを本人にうまく伝えられるかが問題です。
子供を思う親の気持ちは十分わかってるつもりです。
お子様が、ワキガという病気を理解しているのならば治療して全く問題ありません。
どうしてこんなことを言うのかといえば、子供を心配するがあまり、半ば、だまして治療を行おうとする親御様がいらっしゃるからです。
当院にも、9歳で、他院でミラドライ治療を受けて術後1か月目に治療した場所が赤く腫れてきて、心配で来られた患者さんがいます。
どうみても、まだ2次性徴が始まっているようには見えません。
しかも、この男の子は、自分がどんな治療を受けたかは全く分かっていません。
親御さんが、気にしすぎて治療を受けさせたのです。
治療に完全もなければ、合併症がない治療もありません。
治療には痛みもつきものです。
ですから、治療について理解をしていただけない限り、私は治療を行うべきではないと考えていますし、私は治療しません。
もちろん、ミラドライは効果的だし、合併症の経験はありません。
でも、だからといって、自分の状態を理解しないで治療は受けさせるべきではないと思っています。
おこさまが、
”俺はワキガじゃない”
”そんな治療は受けたくない”
というのを無理に説き伏せて治療するのでなければいいと思います。
やんわりと、
”わきがちょっと臭うし、嫌われるかもしれないよ。”
”ちょっと臭うから治療した方がいいと思うよ”
などといって、病気をうまく説明してあげることができて、治療する気にさせればよいと思います。
ただし、まだ成長期なので、成長する過程でまた臭うようになるかもしれません。
でも、今の状態が良くなるのだから、治療する意味はあると思っています。
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たとえば、あざのレーザー治療でも、太田母斑という思春期に濃くなるあざがあって、昔は、思春期になるまで治療を行わなかっていませんでした。
でも、たとえ思春期に濃くなっても、あざの顔で青春を暮らすより、またあざが出ればその時に治療すればいいでしょ。という考えで今は、赤ちゃんの時から治療しています。
そんな今では、濃くなっても、未治療でいた時よりは薄いあざの状態で、そんなに気にならずに青春を送れています。
だから、今現在、気になっているのならば治療する意義、甲斐があると思っています。
悩んでいるのならば治療する方が良いと思っています。
ミラドライはキズができないので、子供でも勧められる治療です。たとえ再発したとしても、100%元に戻るとは考えられません。
子供のワキガのミラドライ治療について、ボトックスなどのほかの治療と比較しつつ、次回解説します。
なかなかわかり辛いと思い長文になってしまいましたが、私の考えが伝われば幸甚です。