ミラドライブログ

2018.11.12更新

ワキガはアポクリンという汗の組織の働きが多いので、アポクリンのかく汗特有の臭いのする病気です。

日本では1割しかいないし、このにおいは、とても臭くて嫌われます。

 

このアポクリン腺は、脇のほか、乳輪、外陰部、外耳道(耳の穴)にあるので、耳アカが湿っている人は、ほとんどがワキガです。

(理論的に考えると耳アカが湿っている人はわきがです。この件については、またの機会に解説します。)

 

ワキガでお悩みの方で、すそわきがも気にしている方がいます。

ワキガの人は外陰部にもアポクリン腺があるので、デリケートゾーンにもワキガ特有の臭いにおいがするので、これを”すそわきが”とか”すそが”などといいます。

デリケートゾーンにもワキガ特有の臭いにおい

 

私は”すそわきが”は気にしていなかったのですが、あるとき患者さんから、”すそわきがをミラドライで治療できますか?”と相談されました。

この患者さんは、すそわきがで大変悩まれていて、いろんな治療をしたけど効果がなかったので、ぜひともミラドライで治療してほしいと頼まれました。

 

ミラドライは極めて優れた治療器で、これほど完成度の高い治療器と出会ったことがありません。

汗の組織を安全かつ確実に、キズもできずに破壊できる治療器です。

だから、ワキガだけではなくて多汗症の治療もできます。

でも、”脇(腋窩)”の治療専用器なのです。

 

これが、デリケートゾーンという複雑な構造をしているところに使えるかどうか、いろんなところにミラドライをあてて実験してみました。

アポクリン腺は毛穴から分泌されますから、デリケートゾーンの毛が生えているところが治療する場所になります。

下腹部、恥骨部のいわゆるVソーンは平らなので簡単に当てられます。

でも、その下の、股の間、 ”I” ゾーンや ”O” ゾーンになると平らではないので、そのままではあてられません。

すそわきがでお悩みの方は、 ”I” ゾーンの臭いを一番気にしているので、 ”I” ゾーンの治療ができなくてはミラドライ治療の意味がありません。

試行錯誤を重ねるうちに、1つのアイデアが浮かび、”I” ゾーンも治療できることがわかり、モニターを募集して治療を行いました。

1回目の治療からうまく治療できて、患者さんにもとても喜ばれました。

”すそわきが”のミラドライ治療が完成しました。

 

それから、当院の治療メニューに、すそわきがのミラドライ治療を扱うようになりました。

すると、予想以上に反響があり、多くのすそわきがで悩まれている患者さんの治療をミラドライで行いました。

 

正直、こんなに多くの方が、すそわきがで悩んでらっしゃるなんて想像もしていませんでした。

そして多くのすそわきがの治療を行ってきましたが、一人だけ小さな毛嚢炎から炎症が生じた方がいましたが、それ以外は問題もなく治療できました。

効果についても、治療受けた方全員から効果を認めています。

この中には手術で効果がなかったり、ビューホット、ウルセラで効果が認められなかった患者さんもいます。

ミラドライほど効果的な治療はないと思っています。

 

でも、中には、施術後に強く腫れて困ってしまった患者さんがいました。

”I” ゾーン(大陰唇)は、皮膚が薄くて腫れやすい場所です。

子供で、自転車のサドルに強くぶつけて腫れて受診する子もいるぐらいです。

”O” ゾーンも腫れるかと思っていましたが、”O” ゾーンは皮膚が固いので、あまり腫れません。

 

すそわきがで悩んでらっしゃる方の、1番気にしてる部位が、”I” ゾーンの付け根のところです。

 

股を閉じたときにあわさっているところです。

 

”I” ゾーンの付け根

(黄色いマーカーで塗られた場所です)

ココだけのの治療だったら、腫れても、そんなに支障が出ないし、ここだけの治療でも治ると考え、”I” ゾーン限定の治療も行っています。

 

 

治療した場所はどうしても腫れてしまいます。

でも、デリケートゾーン全体に行うよりはるかに楽です。

ほとんどの方が1週間で気にならないレベルの腫れに落ち着いています。

 

”I” ゾーン限定の治療をお受けになった半数の方が、治療後100%満足されています。

残りの半数も、少し臭いが残っている方か、ほかの部位の臭いを気にされている方です。

 

デリケートゾーンのミラドライ治療は”I” ゾーンから行うことをお勧めします。

 

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投稿者: 元昭和大学形成外科准教授・清水祐紀